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事業承継・会社継承

1. 事業承継の課題

中小企業では、経営者の年齢が年々上がっており、中小企業庁によると一番多い年齢が66歳(2015年時点)と言われています。特に企業規模が小さくなるに従い、企業内の新陳代謝が進んでいない状況です。

この一因としては、後継者が不足する等、事業承継が円滑に進んでいない状況が挙げられます。また、事業承継が円滑に進まず、廃業予定の企業も多々あり、事業承継は、我が国の経済活性化のためにも喫緊の課題になっております。

2. 事業承継対策の概要

(1)事業承継にはある程度の時間が必要です

事業承継は、大まかにいうと、後継者の選定、後継者への資産・経営ノウハウの承継が必要で、そのためには、ある程度の時間が必要です。一般的には5年~10年くらいの時間が必要であると言われています。

ア 後継者がいない場合

 

後継者候補者がいない場合には、後継者を探す必要があります。2014年「中小企業白書」によれば、2000年では、親族内承継が60%を占めていましたが、2012年時点では50%程度まで減少し、役員・従業員承継などの内部昇格や、外部からの招聘も多くなっています。

 

特にM&Aを使った事業承継対策が増加しています。この場合、後継者候補者の株式取得資金の確保や、個人債務保証の引き継ぎを行う必要があります。

イ 後継者がいる場合

後継者候補者がいる場合であっても、後継者候補者に資産・経営ノウハウの承継、個人保証の引継ぎや後継者教育等が必要となります。経営の承継のためには、後継者に対する教育、親族内承継の場合には親族への説明、取引先や金融機関に対する周知のほか、後述するような資産の承継など、様々な手続が必要となります。

また、後継者候補者が、必ずしも経営の承継に積極的に応諾するとは限りません。その場合に、後継者が事業を承継したくなるような将来性が必要となります(いわゆる磨き上げ)。そのためには、本業の競争力の強化や業績の改善、過剰債務の整理等が必要な場合もあります。

従いまして、早期に事業承継の計画を立案し、計画に従い実行、評価、改善を進めることが必要となりますので、早期にご相談をしていただければと存じます。

(2)資産の承継

会社の機関構成がどうなっているか、株主構成がどうなっているか等について、会社の登記情報・定款・決算書・株主名簿・議事録等を調査するとともに、経営者の皆様方からヒアリングをし、問題点や課題を把握し、解決策を提案していきます。

 

特に、株式が分散している場合には、株式を集約したり、株式を取得する必要性がでてきます。私の経験では、きちんと株主名簿を作成している会社は以外と少なく、中には、株主が不明の会社もあります。

また、株式の取得は、法的な手続面、税務面で問題となります。また、会社が自社株を取得する場合は、財源面での制約があります。その際に、株価対策が必要で、株価の評価や退職金規程の整備を行い、税理士と連携をとって進めることが必要となる場合もあります。

株式の取得については、株券の交付が必要な場合もありますが、そのような法的な問題点を認識しないまま、株式譲渡がなされている場合もありますので、一度、ご相談いただければと思います。

(3)相続対策

ア 株式の売買・生前贈与・遺言書

事前対策がないまま相続した場合、会社の株式が相続人間で共有状態になり、遺産分割協議が成立するまでは、後継者が株主総会での議決権を行使できず、重要事項が決定できないといった不都合が発生することになります。

そのため、株式の売買・生前贈与、あるいは遺言書の作成が重要となります。その場合、前述のとおり、株価対策が必要な場合もあります。

イ 遺留分対策

遺留分対策としては、遺言により他の推定相続人の遺留分を侵害しないように配慮した遺言書を作成すること、経営承継円滑化法の遺留分の特例を活用すること等が主な対策になると思います(経営承継円滑化法の遺留分の特例については、コラム「遺留分と事業承継対策」をご参照ください)。

 

相続法で、遺留分侵害の対象となる推定相続人への贈与が相続開始前10年に限定する改正が行われましたが、必ずしもすべての場合に活用できるとは限りませんので、ご注意願います。

また、遺留分承継円滑法の遺留分の特例で、推定相続人の除外合意がとれない場合は、後継者以外の推定相続人には、議決権のない株式を分配する方法もあり得ます。

ウ 相続税・贈与税対策

相続税・贈与税対策は、主に税理士と連携をとって対策を立てていきますが、特に留意しなければいけないのが、平成30年改正の事業承継税制です。

改正前の事業承継税制では、非上場会社の株式等の贈与又は相続により取得した場合、対象株式が発行済株式総数の3分2に達するまでが原則で、その8割までが納税猶予の対象でしたが、平成30年度の改正で納税猶予割合が100%となったことです。

但し、事前計画を策定しそれを2018年4月1日から2023年3月31日までに提出しなければならないことや、2027年12月31日までの贈与に適用されるなどの制約がありますので注意が必要です。

(4)廃業

事業承継を検討していたが、結局、廃業を選択する場合もあります。会社が債務超過状態になってからの廃業になりますと、取引先や金融機関に迷惑をかけることになりますので、もし廃業を決意される場合には、早目の廃業手続をお勧めいたします。

廃業のために採り得る手段としては、通常清算、特別清算、特定調停、破産手続があります。通常清算は、債務整理を必要としない廃業手段であり、特別清算、特定調停、破産手続(破産手続については、「法人破産・民事再生」のページをご参照ください)は、債務整理が必要な場合の廃業手段となります。

ア 通常清算

 

事業者が債務超過状態にない場合、あるいは債務超過状態であっても、債権者から個別に債権放棄を受ければ、債務超過状態が解消する場合に採り得る手続です。裁判所の手続を経ずに廃業できるので、破産手続に比較して債権者や取引先に対する負担が比較的小さい廃業手段と言えると思います。

イ 特別清算

清算の遂行に著しい支障をきたす事情があり、または債務超過の疑いがあると認めるときに、清算人が特別清算の申立を行い、裁判所の監督のもと、清算を行う手続です。

和解型と協定型があり、和解型は、債権者数が少ない場合や親会社が債権者の場合などに使う手続で、債権者全員からの同意を得て行います。

協定型の場合は、債権者集会を開催することが必要で、出席議決権者の過半数の同意と議決権総額の3分の2以上の同意が必要となります。

特別清算は、破産手続を選択するよりも、債権者に高額の回収が期待できる点にメリットがあります。

ウ 特定調停

 

主に、銀行、信用金庫、信用組合、信用保証協会などの金融機関を対象債権者として、裁判所に調停申立を行い、対象債権者から債務の免除あるいは返済方法につき合意を得る手続です。

対象債権者と事前に協議を行って弁済計画案を立案し、そのうえで調停申立を行うので、調停期日は、通常1~2回で終了し、手続費用も高額ではありません。

また、経営者の個人保証についても、一体として手続を行うことで、経営者保証ガイドラインに従い、一定期間の生活費に相当する現預金のほか、華美でない自宅等を残すことが可能な場合もあります。

3. 解決事例

ご相談者は、会社の創業者であったところ、お子さんの内一人に事業承継をしたいと考えていました。会社の株式が高額であり、相続財産中に占める株式の価額がかなりの割合を占めていました。

当事務所では、経営承継円滑化法や遺留分の放棄に関する制度も検討しましましたが、遺留分放棄は、推定相続人の一人から反対され、また、経営承継円滑法についても要件が厳しいということで、結局、公正証書遺言の作成をご提案しました。

相続人の範囲や相続財産等を調査の上、他の推定相続人からの遺留分減殺請求が来ないように、公正証書遺言の作成に関する助言を行い、公正証書遺言を作成しました。

その後、ご依頼者様が他界し、遺留分に関する紛争は発生したのですが、遺留分に配慮した公正証書遺言を作成していたため、通常の遺産分割協議での遺産分割よりも、事業承継をした相続人に有利な解決ができ、裁判所への調停申立を経ることなく、示談により解決しました。

4. 弁護士選任のメリットと費用

事業承継対策を弁護士にご依頼する場合のメリットは、主として資産の承継面や相続対策で適切な助言をし、対策を実行できることだと思います。

会社の事業承継には、税法的な面はもちろん、会社法の知識等の法的な知識が必要であり、また、株式を集約・取得の場面では、交渉力が必要な場面もあります。従いまして、是非、当事務所にご相談いただければと思います。

法律相談は1時間2万円(税別)で行っております。なお、事業承継対策を実際に行う場合は、着手金・報酬金が発生しますので、具体的な弁護士費用はご相談後にお見積りをいたします。

また、事業対策がある程度継続的に行う必要があることに鑑み、顧問契約(顧問弁護士のページはこちらをご参照ください)としても実施しております。お気軽にお問合せください。

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