ご相談の背景
ご依頼者様は学校法人であり、教職員との間で、勤務態度や学校の教育方針との不一致、服務規律上の問題をめぐる紛争が生じていました。
学校法人は、当該教職員との雇用関係を終了させましたが、その後、当該教職員から、解雇は無効である、未払給与があるなどとして訴訟を提起されました。
学校法人としては、教育現場の秩序や教育方針を維持する必要がある一方で、解雇無効が認められた場合には、未払給与の支払や復職対応など、大きな負担が生じる可能性がありました。
問題点
本件では、主に以下の点が問題となりました。
- 解雇又は雇止めが有効といえるか
- 教職員の勤務態度や服務規律上の問題をどのように立証するか
- 学校の教育方針と教職員の言動・勤務状況との不一致をどのように主張するか
- 未払給与請求が認められるか
- 尋問を含む訴訟対応をどのように進めるか
当事務所の対応
当事務所では、まず、雇用契約書、就業規則、勤務状況に関する資料、学校側の指導経過、当該教職員の言動に関する資料を確認しました。
そのうえで、学校法人側の評価や印象を述べるだけではなく、具体的な勤務状況、服務規律上の問題、指導経過、教育現場への影響を時系列に沿って整理しました。
訴訟では、学校法人の教育方針と当該教職員の勤務状況が合致していなかったこと、教職員として問題となる行動があったことを、証拠に基づいて丁寧に主張しました。
また、尋問に向けて、学校側関係者の証言内容を整理し、裁判所に事案の実態が伝わるよう準備を行いました。
解決結果
裁判所は、学校法人側の主張を認め、解雇は有効であると判断しました。
また、当該教職員からの未払給与請求についても棄却され、学校法人側の勝訴判決を得ることができました。
これにより、学校法人としては、復職や多額の未払給与支払のリスクを避け、教育現場の秩序を維持する形で紛争を解決することができました。
弁護士の視点
学校法人や教育機関における労務紛争では、一般企業とは異なり、教育方針、児童・生徒への影響、校内秩序、保護者対応なども重要な事情となります。
もっとも、解雇や雇止めが争われる場合には、「学校の方針に合わない」「勤務態度に問題がある」という抽象的な説明だけでは不十分です。
具体的な勤務状況、指導経過、服務規律上の問題、教育現場への影響を資料に基づいて整理し、裁判所に分かりやすく主張立証する必要があります。
本件では、事実経過を丁寧に整理し、証拠に基づいて主張立証を行ったことで、解雇有効・未払給与請求棄却という結果につなげることができました。











