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コラム

​下請法について

■中小企業の契約書をみると、発注先からかなり不利な条件で受注していることがあります。たとえば、次のような場合です。

・製品の製造委託をうけたが、その際、指定の原材料を使用するよう求められた。

 ところが、原材料の価格が高騰しても、従来の取引価格のままで、協議にも応じない。

・発注時に定めた金額について、事後的に減額した金額しか支払わない。

・下請代金について、振込手数料を引いて、支払ってきた。

■下請法は、正式には下請代金支払遅延等防止法という名前の法律で、親事業者による下請事業者に対する優越的地位の濫用行為を取り締まるために制定された法律です。ちなみに、下請法でいう親事業者は、親子会社のような関係を指すのではなく、委託業者、あるいは発注業者の意味合いでとらえていただければと思います。

■対象となる取引は、以下のとおりです。なお、建設業には、建設業法と独禁法いう別の法律で請負人との取引規制があります。

(物品の製造委託や修理委託)

例:商品の販売をしている業者が、商品の製造を委託している。

  物品の修理を業として請けている業者が、物品の修理を委託している。

 

・発注先(親事業者)の資本金が3億円超の場合

→下請事業者の資本金が3億円以下の場合に下請法が適用されます。

 

・発注先(親事業者)の資本金が1千万超の場合

→下請事業者の資本金が1千万以下の場合に下請法が適用されます。

(情報成果物作成委託・役務提供委託)

例:ソフトウエア―メーカーが、ソフトの開発を委託する事例

  広告会社がCM制作会社にCMの制作を委託した

  自動車メーカーがメンテナンス作業を自動者整備会社に委託した

  

・発注先(親事業者)の資本金が5千万円超の場合

→下請事業者の資本金が5千万円以下の場合に下請法が適用されます。

 

・発注先(親事業者)の資本金が1千万超の場合

→下請事業者の資本金が1千万以下の場合に下請法が適用されます。

下請法では、親事業者に以下の義務が課せられています。

発注書面を下請業者に発注後直ちに交付する義務があります。

 発注書面には、下請代金の支払期日、下請代金の額、給付内容等、必要な事項を記載する必要があります。

支払期日を定める義務

 物品等を受領した日から60日以内で、かつ、できる限り短い期間で定める義務を負っています。

書類の作成・保存義務

 親事業者は、給付内容・下請代金、その他必要事項を記載した書類を作成・保存する義務があり、保存期間は2年間です。

遅延利息の支払い義務

 親事業者は、物品受領後(検査の有無を問いません)、60日を経過した日から実際に支払をするまでの間、年14.6%の遅延利息を支払う義務を負います。

前述の例を挙げた行為(著しく低い下請代金を押し付ける行為・下請代金を減額する行為)のほかに、以下の行為が禁止されています。

受領拒否・不当返品

 下請業者の納品商品自体に問題がないのに、期日になっても、商品を受領しない行為。

 親事業者が商品を受領した後、6か月を超えて返品してきた行為。

 親事業者の自社の勝手な都合により、納期を延期したり、発注を取り消したりする行為。

下請代金の支払遅延下請事業者が納入してから(社内検査の有無を問わない)、60日を超えて、下請代金を支払う行為。

物の購入・利用強制等

 親事業者が指定する物品やサービスを強制して購入あるいは利用させる行為。

有償支給する材料の対価を早期に決済する行為

 有償支給の原材料を使用して下請業者が製造している間に、下請業者の責任がないのに、原材料の代金は現金決済し、下請代金は、サイトの長い手形で決済する行為。

割引困難な手形の交付を禁止

 下請代金の支払手段として、繊維業者の場合は90日、その他の業種は120日を超える長期の手形を交付する行為です。

不当な経済上の利益の提供要請の禁止

 親事業者が、下請事業者から、協力金・協賛金名目で、別途支払わせる行為。

不当な給付内容の変更等の禁止​

​ 親事業者が自社の都合で発注内容を変更したが、親事業者が追加の費用を負担しない行為

報復措置の禁止

 親事業者が、上記の禁止行為を行った場合、下請業者がその事実を公正取引委員会や中小企業庁に知らせたことを理由に、取引数量を削減したり、取引を中止等の不利益な行為をする行為。

下請違反の行為については、公正取引委員会等が違反事実を積極的に発見できるように、公正取引委員会に親事業者・下請事業者に対する報告させたり、親事業者に立入検査をする権限が与えられております。

また、親事業者が下請法に違反した場合、それを取りやめて原状回復させる(減額分や遅延利息等の支払いをさせる)よう求めるとともに、再発防止の措置を講じるよう、勧告・公表を行っています。

 

また、発注書面の交付義務や取引記録に関する書類の作成・保存義務を守らなかった場合には、違反行為をした本人のほか、会社にも50万円以下の罰金に処せられます。

その他、親事業者に対する定期的な書面調査に対する報告を怠ったり、虚偽の報告をすること、また、立ち入り検査の拒絶・妨害に対しても、罰金が処せられます。

 

もちろん、民事上の救済手段として、減額分の下請代金の回収のほか、契約の解除・損害賠償請求等を行うことも考えられます。

 

以上の事項は、顧問先の契約書確認等を通じて、よくある話です。

心当たりのある方はぜひご相談していただければと思います。

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